訴訟費用負担について(概説)

 飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による「訴訟費用負担について(概説)」についての解説です。

 訴訟を提起するには、裁判所に対して訴訟費用を支払う必要があります。

 その訴訟費用の内訳はさまざまありますが、例えば、訴訟を提起する際に裁判所に対して必要となる手数料や、郵便代、証人の日当などがあります(詳細は民事訴訟費用等に関する法律2条各号にあります)。 ちなみに、これら訴訟費用を通常は印紙で納付しますが、納付する金額が100万円を超える場合には、現金での納付することもできます。

 そして、この訴訟費用の支払いは、訴状を提出する際に併せて、原告側がひとまず前払いしておくのが一般的です(証人の日当などは、それを申し立てた側の当事者が支払いを行うこともあります)。

  では、この訴訟費用を最終的に負担するのは誰になるのでしょうか。 この点、法律上は、訴訟費用は敗訴当事者の負担となると規定されています(民事訴訟法61条)。具体的には、原告が勝訴した場合、主文中で「訴訟費用は被告の負担とする」との判断が裁判所によってなされることになります。

 そして、敗訴した当事者が複数人いる場合は等しい割合で訴訟費用を負担するのが原則です(同法65条1項本文)。 ただし、裁判所は事情によって他の方法により負担させることができ、(同項ただし書)、その裁量も認められています。

 では、原告が立替払いした費用は、原告が勝訴した後に、どのように回収するのでしょうか。 結論をいうと、完全に勝訴した原告であっても、訴訟費用を被告から回収する(できる)のは、極めてまれだといえます。なぜなら、訴訟費用はその具体的な金額を確定するために、本来の訴訟とは別に、裁判所に対して訴訟費用額確定処分の申立を行う必要があるためです(民事訴訟法71条)。

 これを原告自らが行うこともできますが、手続きは容易ではありませんし、代理人を雇う場合にはさらに費用もかかります。そして、処分が下されたとしても、相手方が任意に支払わない場合には、強制執行を行うほかありませんが、これにも費用が掛かります。

 つまり、前払いした訴訟費用を原告が被告から回収しようとする場合、多くの場合は費用倒れになる可能性が高いという事態になるのです。そのため、判決によって訴訟費用を被告が負担すると判断された場合でも、結局、原告が費用を負担したまま相手からは回収しないという結論を取ることになります。

 他方で、訴訟費用だけで数百万円に上るようなケースや、感情的に非常に対立しているケースなどでは、申立を行って、訴訟費用を被告から回収することもあると考えられます。

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