不法行為における遅延損害金

 飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による「不法行為における遅延損害金」についての解説です。

 不法行為に基づく損害賠償請求を行う場合、損害額に加えて、遅延損害金も合わせて請求します。

 この遅延損害金は、不法行為の時から発生します。

 しかし、不法行為の態様は様々であり、不法行為時とはいつなのか、遅延損害金が発生する起算点が問題となります。

 不貞行為(ここでは配偶者以外の者との性交渉を想定しています。)を例に挙げて考えると、①不貞行為が1回きりの場合、②不貞関係が継続し、一定期間に不貞行為が複数回ある場合が考えられます。

1 不貞行為が1回きりの場合

 不貞行為が1回きりの場合は、不貞行為があった日が起算点となります。

2 不貞行為が複数あった場合

 不貞関係が一定期間あり、その期間中に不貞行為が複数回あった場合、起算点は、最初の不貞行為時なのか最後の不貞行為時なのか問題となります。

 この点、裁判例も分かれており、最初の不貞行為の日と判示した裁判例(東京地方裁判所平成30年12月27日判決・D1-Law.com判例体系)もあれば、最後の不貞行為の日と判示した裁判例(宇都宮地真岡支判令和1年9月18日判決・判時2473号51頁)もあります。

 したがって、遅延損害金の起算点については、自分にとって有利な考えで主張することになります。

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