裁判所に提出する書証の写しに「正写しました」「原本と相違ありません」などと書かれている意味

飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による裁判手続の雑感です。

先日、期日で裁判所に行った際、裁判官が法廷に入るのを待っている間、何の気なしに記録を見返していました。すると、自分が提出した書証には、「正写しました」「原本と相違ありません」とは書いていないのに(厳密には、そのような文言のハンコを押すことになります。)、相手が提出した書証には、そのような文言が記載されていることに気が付きました。たしかに、相手が出してくる書証には、そのような文言が書かれていることが何度かあった気がしたので、自分のミスでハンコを押し忘れたのだろうか?と不安になりました。

事務所に帰って調べてみると、このようなハンコは、かつて写し(コピー)を手書きで作成していた時代の名残のようです。現在は、コピー機で写しを作成するので、原本と相違ないのは当たり前ですから、「原本と相違ありません」などというハンコはつく必要がないのです。たしかに、私が見た記録も相手方の先生がベテランの先生でした。ただ、法律の世界になじみのない方からすれば、そもそも上記文言が意味不明というか古臭い感じがすると思います。

そういえば、いまだに「しかるべく」(「異議はありません」程度の意味。)なんて言うのもちょっと時代遅れな気がします。きっとまわりから見たらおかしなことって、法律家の世界には他にもたくさんあるんだろうなと思います。ご相談に来られた方にはなるべくわかりやすい説明をするよう心がけていますが、わからないときは遠慮なくおっしゃってください。

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